青春sparkling

きっかけ


幼馴染みと言っても私とまさが関わりを
再開したのは高校に入ってからだった。
それまでは、学校のグランドで野球チームが
練習する姿を何度か見たことがある、インスタで
写真を見たことがある程度だった。

私は基本暇人だ。
仲のいい友達も少なければ、まず
人を信用するということをあまりしない。
だから常に誰かと話しているよりも、
サラッと知り合いのインスタのストーリーを
見ている方が多い。
その中で懐かしい名前を見つけた。

(t.masa…あ、まさか!)
でもその時は何も思わず飛ばした。

そして高1の夏。
地元の友達と集まろうという話になり、
私は町内のお祭りへ行った。


少し歩いていると秀平を見つけた。
「ごりじゃーーん!」
みんながそう叫んで走っていく。
私の中ではいつまでもしゅーたんなのに。
「おお。谷口も一緒だよ」
そう言われて後ろから出てきたのは、
AirPodsを付けたままのまさだった。

久しぶりに見るまさは、私の記憶の中の
小さくて可愛いまさから少し頼もしい
まさに変化を遂げていた。
< 7 / 21 >

この作品をシェア

pagetop