愛は惜しみなく与う⑥
久しぶりに頭を下げた
雄作さんは、アカンってゆうたら、ほんまにアカンから。
あたしが泣き喚こうが、決めた事は、何か納得できる理由でもない限り、変えない


「俺からも頼みます。絶対、指一本触れさせないって約束しますから」


泉も隣で雄作さんに頼んでくれた

ずっと黙ったままやった雄作さんが、口を開いた



「お前も指一本触れるなよ」



……ん?

あたしの聞き間違えやんな?結構真剣な感じで話してたし…あたしも泉もお願いしますって、頼んでる状況やんな

やからそんな…聞き間違えな訳ないと思うねんけど



「ん?じゃなくて、そこも約束しなきゃ、2人でなんて行かせない」


「……あかん。理解できひんねんけど、どういう事?え?」


「だーかーらー!」

理解しろよとでも言いたげな顔であたしを見る雄作さん。ちゃうねん


今そんな話ちゃうねん!!


「それは、無理かもしれない」.


顎に手を当てて泉が真剣に悩み出した。
なんや?みんなあれか?空気読めへん病気にでもかかってんの?


「関係ないやん!」
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