愛は惜しみなく与う⑥
う、うるさ

隣町くらいまで聞こえそうな声量に、ドン引きしてしまう。

告白って…


「「「「すんません組長!!」」」」


いや、素直に謝らんでええと思うけど?録音とかあたしもやめて欲しいし…

未だにふんふん怒っている雄作さんと、みんなを白けた目で見ている泉

ふふ



「そんなんで怒らへんの!」

「そんなんって言うな!俺にとっては一世一代の娘のプロポーズといっても過言ではない」

「相変わらず頭おかしいな」


雄作さんはこのモードに入ると、ずっとこんな感じで喚いてる。全然貫禄とかない

でも怒らんといてよ



「何回でも言うよ。伝えれるときに思ったこと伝えるよ。あたしは…もう居なくならへんよ。ずっとここに居るから。いつもありがとう。心配かける娘でごめん」


喚く雄作さんにギュッと抱きつく


そしてまた、鼻水をすすりながらあたしを抱きしめてくれた


「おめーら!ありったけの飯を用意しろ!!!少し遅れたけど…杏の誕生日パーティーするぞ」


雄作さんのその掛け声と共に、全員が『押忍』と気合を入れて動き出した


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