愛は惜しみなく与う⑥
なぜか志木にはすごく厳しい

昔から何かあれば、あたしが悪いのに志木が怒られてた。
嫌いとかじゃなくて、ただ厳しかった


「昨日、志木さんが刺されたって話したら、爆笑してたよ」

「せやろ?そんな気がするわ…てかさ?雄作さんは、鈴が生きてるの知ってたん?」


そういうことやんな?
いつから知ったんやろう


「志木さんが話したみたいだな。ふぁぁ。ねみぃ」


泉はそう言ってソファに腰を沈めた


そうか、寝てへんゆうてたな
あのあと6時間も呑みに付き合わされてたのは、可哀想や

朝から山元組の相手もしてたし


「ちょっと寝る?」

「んー」


泉って結構寝る人やねんな
朝もそこまで強くはないと思う。
放って置いたら結構寝てるし…

徹夜で…しかも、こんな訳の分からん家に潜入してくれたんやもんな



「肩貸してあげる」


泉の隣に座ると、素直に泉はコテンと首を傾けて、あたしの肩に頭を乗せた


「おやすみ、泉」

「おやすみ」


そしてそのまま直ぐに、スースーと寝息を立てて泉は眠った
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