愛は惜しみなく与う⑥
そう頭では思ってたし、気持ちも付いてきてきた。
でも付いて来ないのは身体だった


「ちょっと、俺休憩して良い?」

「ばか!響!座んな」

えー無理だよー
響はふらふらと立ち上がる

俺も限界


「西を舐めてましたね」


新なんて眼鏡を外して、こっちに向かって走ってくる軍団を見て目を瞑る


「くっそ!こいつら金貰ってるんじゃねーの?俺たちのこと襲うことに命かけてるだろ」


もう何人倒しただろう
関東と少しやり方は違うものの、西も同じように喧嘩を始める

でもさ

ちょっともう


しんどいよ


作戦では、倒した人たちから薔薇の情報を聞こうとしていた。
でも、倒しても倒しても次から次へと人が増えていき、話す暇もない。

誰か1人に話をさせれば、こっちが3人になって、すぐにやられる


4人でもギリギリなのに



「俺、110番しようかな」


朔は苦笑いで携帯に手を伸ばす

いや、アリな気がしてきたよ。だって俺ら4人だよ?観光にきたら、地元の不良に絡まれたって言えば助けてくれる気がする
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