愛は惜しみなく与う⑥
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何も感じない。
誰がどうなろうが、どうでもいい。


目の前で助けてと涙をするその顔を見ても、何も感情が動かない。


殺されかけた


でも何も思わなかった。


死ねるなら、嬉しいかもしれない。
だって生きていたって、特にしたいこともないから


誰かに興味を持ったこともない


毎日、無の感情


唯一心が動いたとすればそれは、自分がされてきたことを、そのまま誰かにやり返した時


その時だけ少し、心がスッキリきた気持ちになった。


でもそれも一瞬


誰も満足させてくれない


こんなつまらない世界、生きてる意味がない


そんな時に出会った


どうしても側に置いてみたい。


何かすることによって、その綺麗な顔が歪むのなら、もっと歪ませてみたい


どん底まで一緒に落ちてみたい


でも違う。


一度自分に向けられた表情



笑った顔も、もっと見てみたいと思った。



だけど、その術を知らない



人を傷つけて恨まれて、そしてようやく感情を向けてもらえる。



そのやり方しか知らないから……




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