愛は惜しみなく与う⑥
揺らぎ
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『ただいま』


杏様から連絡が来た。待っているだけと言うのは、本当に精神的にまいってくる。

そしてテレビ電話に切り替えれば、杏様の隣に泉が。その後ろに雄作さんが居た。


こっちは、私だけ



私は傷口が開くといけないので、ここで杏様の連絡を1人で待っていたと言うわけです。
皆様には今から暴れてもらいます。


敦子から受け取って久しぶりにみたノートには、スコーピオンのアジトやメンバーの事が細かく載っていた

スコーピオンのアジトに関しては、見つけるたびに、違う場所に移されており、全く足取りがつかめませんでした。


それを敦子、美奈子、昴の3人で、この半年ずっと、そのアジトを探すために動いてくれていたそうです。


そして分かったのは、いつも場所が変わっていたのは仮のアジトで、ずっと使っている場所は一つあった。

それを見つけてくれた


近くにずっと信頼できる仲間がいたのに、私達は頼ろうともしませんでした。

頼られない事がどれほど辛い事か、私は知っていたはずなのに。


またこうして、一緒に何か出来るということが、とても嬉しいです。
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