愛は惜しみなく与う⑥
「今朔さん達は、薔薇の幹部メンバーの3人と共に行動してもらってます」


『………なるほど』


いや、絶対なるほどって思ってませんよね?そんな間をあけて、よく事態を飲み込もうとしましたね。

まぁ、泉にも色々な事が降りかかってきていて、困惑してますよね。


「杏様には薔薇のことは内密に。一度失ったトラウマが…残ってると思うので。そして彼らも、杏様にそうは思われたくないと思いますし」


昴達は、杏には言うなよ!と言っていました。サプライズだと笑ってましたけど…
引っかかりますよね。

杏様をよく知っているからこそ

また巻き込んでると知れば、こんな状況であれ、杏様は心を乱す。


はぁ


繊細なんだか猛獣なんだか…



「と言っても、3人です。わたしと杏様を含めて、薔薇の幹部は5人でした。3人と朔さん達4人、それと東堂組の人達で……アジトを潰しますね」


ちゃんと泉には話さなければ。
大事なチームのメンバーを預からせてもらってるんで。


『…そうか。こき使ってくれ』

「ええ、もう、言われなくても使われまくってると思います」


敦子や美奈子が指示しまくっているのが、目に浮かんできます。
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