愛は惜しみなく与う⑥

その後ただひたすら、志木さんに向かって3人が言いたい放題。

最初はシュンと聞いてた志木さんも、だんだん理不尽に思ったのか、言い返していた


そうだな

志木さんはそれくらいがいいよ



「はぁ、志木のせいで、どんより空気が元に戻ったから助かったわ」


美奈子はため息と共に、さっき回収してきた証拠品を指さした。

本題に戻るわよ。と強制的に現実に引き戻した。


「あいつら全員、死ねばいいのに。捕まらへん理由は何?こんなん……」


そのまま黙ってしまった。

大きなバンの後ろは、シートを全部倒して、広い空間になっている。

そこに8人が正座をして、真ん中の証拠品を眺めていた。


そして、本題



志木さんが来る前に感じた、嫌な予感



「これ、みて」


敦子は志木さんに、あの最低なアルバムを渡す。恐る恐る受け取り中を見て、志木さんの顔色が変わった。


そのままただ黙って1枚1枚ページをめくる。


その時間がものすごく長く感じた



そして慧が気になった女の所で、志木さんも止まった。


何かを考えるように黙り込む

そのままページを進め、妹の写真を見て、顔をしかめた。



そのあとは、杏の隠し撮りばかり
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