愛は惜しみなく与う⑥
「嫌いにならないよ」
「分からへんで。あたし酷いこと言ったもん。勝手に解散ってゆうて、もうみんな……いらないって言った」
…なるほどな
どうしてこうも、不器用な人が多いのか
「それ言って後悔してるんだろ?」
「うん…」
「じゃあ謝ればいい」
「……うん」
大丈夫、会えるから
そういう想いを込めて杏の身体を引き寄せた。
俺も自分が頼ったばかりに、朔達みんなに怪我させて病院送りになったとか…想像すると
多分気が狂うな
突き放せばその脅威からみんなを守れるなら、迷わずそうする
「薔薇の幹部の人達のこと、教えて」
楽しそうに映る写真ばかりだからさ。俺も会ってみたいよ。
そう言うと杏は嬉しそうに返事をして、薔薇の人達の話をしてくれた。
その笑顔を見れるだけで俺は幸せだ。
「あたしが総長で、志木が副総長、幹部に昴と美奈子と敦子っておってん」
珍しい幹部構成が女3で男2
関東じゃありえない
レディースさえあんまり見かけないのに