愛は惜しみなく与う⑥
まさかの畑の下に地下室があって、そこでどれくらいの時間話していただろうか。
地上に出て時計を見れば……
「やば、2時間経ってる」
最後に志木さんと連絡を取ってから2時間経っていた。怒られる?
「着信は?きてる?あたしの方もえげつないわ」
携帯を見てみれば30分ほど前から鬼のような着信が。
でも30分以上前は、連絡が一切ない
忙しかったのか?
そして朔や慧からも連絡が来てる。
何かあったのかな
「朔から、首洗って待っとけってLINE来てるねんけど、どういうこと?」
「……わかるかよ」
はぁ
とりあえずこの感じだと無事だな
電話をした方がいいんだろうけど、なんせ杏はいま、妹で、屋敷のこんな端っこで、執事っぽい俺と一緒に居たら目立つか
「雄作さん達がいる方へ戻ろうか」
「せやな。話聞いてくれてありがとう。落ち着いたわ」
杏はこうやって、度々自分を保つためにここに来てたんだな。
「今度は脱走せずに、俺に話してくれたらいいから」
1人で不安な時間を過ごさせるのも、走りの速い杏を追いかけ回すのも嫌だからな。
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地上に出て時計を見れば……
「やば、2時間経ってる」
最後に志木さんと連絡を取ってから2時間経っていた。怒られる?
「着信は?きてる?あたしの方もえげつないわ」
携帯を見てみれば30分ほど前から鬼のような着信が。
でも30分以上前は、連絡が一切ない
忙しかったのか?
そして朔や慧からも連絡が来てる。
何かあったのかな
「朔から、首洗って待っとけってLINE来てるねんけど、どういうこと?」
「……わかるかよ」
はぁ
とりあえずこの感じだと無事だな
電話をした方がいいんだろうけど、なんせ杏はいま、妹で、屋敷のこんな端っこで、執事っぽい俺と一緒に居たら目立つか
「雄作さん達がいる方へ戻ろうか」
「せやな。話聞いてくれてありがとう。落ち着いたわ」
杏はこうやって、度々自分を保つためにここに来てたんだな。
「今度は脱走せずに、俺に話してくれたらいいから」
1人で不安な時間を過ごさせるのも、走りの速い杏を追いかけ回すのも嫌だからな。
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