愛は惜しみなく与う⑥
ほんまにそう思う
一気に心が穏やかになった

「志木から聞いた。怖い思いさせてごめんな。でも…来てくれて嬉しい。凄い元気出た」


ほんまにあたしの心はいつも矛盾してるなぁ

困ったもんやで、ほんまに



「わ!」



人が感傷に浸っていると、お尻にものすごい衝撃が…


痛い…

お尻をパッと押さえて振り返れば…



「あんた何してんの?しばき倒すで?」


朔が後ろでしゃがんでいた。

説明しよう。


かんちょーされた



なぁどう思う?女の子にかんちょーとか、したらあかんに決まってるやん???

泉なんか目をまん丸にして固まってるで


「元気出たか?」

「励まし方が独特すぎて殴りそう」


また、げんこつでもしようかと朔の側にしゃがんだけど、そうする気が失せた


「あんた…泣いてんの?」

「ば!馬鹿野郎!泣くかよ!お前の尻が固くて突き指しただけだ!!!」

「……指全部折るで」


そうは言ったものの
朔の目は赤くなってうるんでる。
さすがに、、、かんちょーでならへんよな?
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