愛は惜しみなく与う⑥
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杏様の気持ちも分かる。
私が足手纏いになってしまうのも分かる。

1人で行きたい気持ちもわかる。


だってサトルには杏様に怪我を負わそうとか、そういう気持ちはないから。


そして、真実を話すには、きっと杏様にしか話さないと思う。


分かりますが


はい、そうですねと、杏様1人を送り出すことは出来ません。
ただ目的がサトルの今までの罪を暴き、そして、あの日のことを償わせるというのなら…

大勢で行っても意味がない


何か強硬手段に出られても困る


はぁ
どうすればいいんでしょうか。
何よりわたしの足手纏い感が拭えません。


泉がいればと思いましたが、すでにサトルは泉と会っていて、その時も杏様と2人じゃなきゃ話さないと言っていた。


喧嘩に勝って、逮捕できたとしても

あの日の事件のことを、自分の口から吐いてもらわなきゃ意味がないんですよ。


サトルとちゃんと、話ができる可能性があるのは杏様だけ


でも行かせたくない


さっきからこの考えが頭の中で、グルグル回っています
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