愛は惜しみなく与う⑥
「こうすれば、武器もないのと同じです。ここで手を掴んで杏様なら背負い投げするか、鳩尾に1発ドカンですかね?」
いつもの杏様を思い浮かべるとそんな感じ
でも杏様は私に手を取られたのが気に食わなかったのか、対抗してこようとしましたが…
怪我してるので背負い投げとかやめて下さいよ!?
少し冷や汗が出ました
杏様も思い出したのか、本腰入れて担ごうとしていましたが、辞めてくれました
ふう、
危ない危ない
「お前ら軍人か?そういう練習ばっかしてたのか?」
「どうやろ?ナイフとか銃とかは、趣味よな」
「趣味!?」
杏様は…射撃とかも好きでしたんでね。
もう洋画アクションスターにでもなるのかってくらいの動きはしておられたんで…
「こーら、お前ら騒ぐな。杏も、フォーク振り回すな。なんでサトルの話から、戦い方レクチャーになるんだよ」
呆れ顔で泉はため息をついている。
みんなが揃えば揃ったで、泉は子守をしているようで、大変そうですね
「朔が俺も泉みたいに、ナイフに立ち向かう!とかゆうからやで?」
なるほど
そこからこの話になったんですね