愛は惜しみなく与う⑥
知らんやんって突き放される方がマシや

寄り添ってくれるから
余計惨めな気持ちが溢れてくる


涙があふれそうになるのを堪える
すると、再び手に握っていた携帯が震えた。

志木がまだかと連絡でもしてきたのかと、そう思ったけど違った。



「……ショートメールや」


あたしがそう言うと、パッと手から携帯をとり、泉は内容を見てぱぱっと携帯を操作した。


「1人でくるなら誰も呼ばないけど、誰か連れてくるなら、人を揃えるから、教えてくれって書いてある」


なるほど
そゆことね

連れて行かないよ

犯罪者集団やで
みんなと戦わせれるわけ無いやろ


「ショートメールって、電話番号を知ってたら送れるんだよな?向こうから来てるけど、こっちも電話できるよな?」

「…多分?あんまり詳しく無いけど」


そうか。電話番号でやりとりするメールよな?ってことは…


はっと泉を見てみれば…


「ちょ!?!?」

騒ぎ出しそうなあたしの口に、泉は人差し指をちょんと当てた


しーってか!?!?


「あ、俺」

いや、俺って…


「そうそう。文字も面倒だし電話にする」
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