愛は惜しみなく与う⑥
この目の異変に気づいたんは、鈴が殺されたと思ったあの時と、そして、今や
日頃は忘れるくらいや
でもあたしも繊細なんかストレスには敏感なんか…
今あたしの左目は、視界が欠けてる
失明とかせんよな?
はぁ
とりあえず…明日で終わらせるんやから。自分のことはその後でいい。
左側からの…突然の攻撃には気をつけなあかん。
全然見えへんし、何か動く気配も感じとれへん。不便やな。寝たらマシにるかな
「杏、とりあえず今日は寝ろ。サトルに会って疲れたろ。俺も執事用に渡された携帯が鳴り止まない。母親が…騒ぐ前に」
そうやった
あたし一応、サトルの家に遊びに行ってることになってるんやった。
「志木はどうする?戻る?」
「いえ、辞めておきます。蘭様に色々頼まれては動けませんので」
泉、頼みますね
志木は泉にそう言ってあたしを部屋から出した。
もう少し話していたかったけど、一応ちゃんと鈴のフリもせなあかんから…一旦は屋敷の方に戻るか
「杏、飯はしっかり食えよ。寝る準備したら少し待ってて」
必ず行くから
泉はそう言った
なのに、その日の夜
泉はあたしの部屋に来なかった
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日頃は忘れるくらいや
でもあたしも繊細なんかストレスには敏感なんか…
今あたしの左目は、視界が欠けてる
失明とかせんよな?
はぁ
とりあえず…明日で終わらせるんやから。自分のことはその後でいい。
左側からの…突然の攻撃には気をつけなあかん。
全然見えへんし、何か動く気配も感じとれへん。不便やな。寝たらマシにるかな
「杏、とりあえず今日は寝ろ。サトルに会って疲れたろ。俺も執事用に渡された携帯が鳴り止まない。母親が…騒ぐ前に」
そうやった
あたし一応、サトルの家に遊びに行ってることになってるんやった。
「志木はどうする?戻る?」
「いえ、辞めておきます。蘭様に色々頼まれては動けませんので」
泉、頼みますね
志木は泉にそう言ってあたしを部屋から出した。
もう少し話していたかったけど、一応ちゃんと鈴のフリもせなあかんから…一旦は屋敷の方に戻るか
「杏、飯はしっかり食えよ。寝る準備したら少し待ってて」
必ず行くから
泉はそう言った
なのに、その日の夜
泉はあたしの部屋に来なかった
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