愛は惜しみなく与う⑥
はぁ、どうするかな

東堂組の玄関を開ければ……


「おい、おせーぞ」


むすっとしたままの雄作さんに睨まれる。遅くない…けどな


「話しましょうか。そしてすぐ動きたい」


ある部屋に通されるとそこには、みんながいた。そして不安そうに俺を見る。

不安な顔させてごめんな


後少し頑張ろうな



「サトルの居場所が分かった。今から行く」



杏を追って行った後何があったか
サトルのメールの内容
サトルとの電話の内容

全て話した


全員黙って聞いてくれた


そして1番はじめに口を開いたのは朔



「嫌な役させちまったな。1番嫌なのに…杏に嘘つかせたな。わりぃ」


お前は優しいな


「大丈夫だ。これが最善だと思ったからそうした」


泣くかな怒るかな
それだけならいいんだよ。取り返しのつかない事になるくらいなら、少し傷つけてしまうのも覚悟してる。


「志木さん。半年前の事件の場所、教えてください」

「……皆様に地図を送りましょう。施設の間取り図もありますので、パソコンも見てください」
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