愛は惜しみなく与う⑥
……泣くわ、あたしも


「おい、そこの3人」

威圧感たっぷりの声で、雄作さんは昴達を睨む。うん、やめて?すぐ睨むの。あたしの友達やねんけど?


3人ともビクッとして固まる


「杏を頼む。すぐ無茶するから…てか無茶しかしないから。怪我させたらお前らも、志木もあの泉もガキ達も……

全員、指つめさせるからな」


な、な、なんてことゆうてんの!!!

過激発言禁止!!
雄作さんの顎あたりに、掌を思いっきりぶつける。痛いと声を漏らした雄作さん

指詰めるとか言わへんの!!平和な組を目指してるんやから!!



「この親に、この子あり!って感じだな」


褒めてんのか?

とりあえず…
殴り飛ばさんでも、雄作さんは、いくことを許してくれた。


「怪我したら殺すからな」

「うん!わかってる!ちゃんと戻ってくるし、志木もみんなも連れて帰ってくる」


あいつらはどーでもいい。そうプイっとそっぽを向いてしまう。拗ねてるんやな?

でもありがとう

雄作さんを抱きしめる力を強くして、そして離れた



「いってきます!!!」

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