愛は惜しみなく与う⑥
「志木のにいちゃん。これ、どうやったら治るの」
響も結構かかったのか、目をゴシゴシするが、開けれない状態だ
「…擦らないように。冷たい水で洗い流すしか」
私もかかりましたと志木さんは身体をさする。どうやら皮膚がピリピリするのは、それが原因だ。
無事そうなのは新と慧と、俺と志木さんは、辛うじて動ける
「お前がかかったら意味ないだろ?お前とやり合うの楽しみにしてたのに」
サトルは地面に倒れる泉を見て笑う
「…泉に近寄らないでください」
「久しぶりだな、執事。お前もしつこくて大変だったよ」
絶望的
そんな状況
泉が動けない
そしてヒリヒリ痛む皮膚
顔にかかった泉は、耐え難い痛みに襲われてるはずだ。だって泉が…こんな風になるのを見たことが無いから
「どうする?お前達を引っ張ってきた本人が戦えそうに無いけど……怖いだろ?頼りにしてた奴がこうなるなんて」
ハハハとサトルは高笑いしている
小さな声で志木さんが、泉を後ろに下げてくれと言い、必死に引きずるように泉を引っ張る
パンッ!!!!
乾いた音
音がした方を見れば、サトルは手に黒い鉄の塊を持っている
「杏が来るまで、お前らで遊ぼうかな」
恐怖が限界を越えると思考回路が停止する。
勝ちめなんて
無いだろう
ただ目を大きく見開いて、サトルの行動を黙って見ていることしか出来なかった。
恐怖で支配された体は、いうことを聞いてくれる気配なんて、一つもなかった
逃げることもできない
絶望の文字が頭によぎった
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響も結構かかったのか、目をゴシゴシするが、開けれない状態だ
「…擦らないように。冷たい水で洗い流すしか」
私もかかりましたと志木さんは身体をさする。どうやら皮膚がピリピリするのは、それが原因だ。
無事そうなのは新と慧と、俺と志木さんは、辛うじて動ける
「お前がかかったら意味ないだろ?お前とやり合うの楽しみにしてたのに」
サトルは地面に倒れる泉を見て笑う
「…泉に近寄らないでください」
「久しぶりだな、執事。お前もしつこくて大変だったよ」
絶望的
そんな状況
泉が動けない
そしてヒリヒリ痛む皮膚
顔にかかった泉は、耐え難い痛みに襲われてるはずだ。だって泉が…こんな風になるのを見たことが無いから
「どうする?お前達を引っ張ってきた本人が戦えそうに無いけど……怖いだろ?頼りにしてた奴がこうなるなんて」
ハハハとサトルは高笑いしている
小さな声で志木さんが、泉を後ろに下げてくれと言い、必死に引きずるように泉を引っ張る
パンッ!!!!
乾いた音
音がした方を見れば、サトルは手に黒い鉄の塊を持っている
「杏が来るまで、お前らで遊ぼうかな」
恐怖が限界を越えると思考回路が停止する。
勝ちめなんて
無いだろう
ただ目を大きく見開いて、サトルの行動を黙って見ていることしか出来なかった。
恐怖で支配された体は、いうことを聞いてくれる気配なんて、一つもなかった
逃げることもできない
絶望の文字が頭によぎった
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