愛は惜しみなく与う⑥
ちょ、ハレンチ展開やん!
シリアスやったのに!頭がついていかへん!

酸素を吸おうと口を開くと、深く重なる

いや

もう

恥ずかしくて死ぬ


そう思ったらパッと泉が離れた

押さえつけられた腕も解放される

終わった?
いや、何をあたし名残惜しそうにしてんねん!アホ!



「さすがに…俺もこのままいくと、やめろと言われても、やめれる自信がない」


危なかった
そう言って泉は、いそいそと動きベッドの淵に腰をかけた


あたしの放心状態どうにかしてくれへん!?


「ここ座って」

「え?あ、うん」

スルーですか?とりあえず言われた通り隣に座る。心なしかさっきよりも距離はある

シリアス戻ってきてくれ
あたしちょっと、泉に怒られててんで?
どういう展開やねん…



「志木さん、妹に刺されたんだ」



あ…そうなんか
やから連絡とれへんかってんな

なるほどなるほど


……



「はーーー?!どういうこと!?志木は?無事なん?大丈夫なん?」


何ぶっ込んできてんの?
泉って、こんなに空気読めへんかったっけ?
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