愛は惜しみなく与う⑥
朝から何か仕事を頼まれていた?

誕生日会の時の飾り付けなどの打ち合わせがあるらしい。
本当どんなんだよ

その人達のボディガードをしろと言われた。


掃除よりもそっちの方がいいけどさ。
やっぱりこんな屋敷の中でも危険はあるんだなぁ…ボディーガードって。

俺が入れてしまうくらいだからな
まぁいい。
今日は俺もいろいろあったから、少し眠ろう


杏の首元まで布団をかける
いっぱい泣いたからな。起きたら、目が腫れてないといいけど…

キラリと杏の首元でネックレスが光る


初めて買った、誰かへのプレゼント
恥ずかしいったりゃありゃしない。

2度と買い物に行くもんか。そう思ったけど、杏の喜ぶ顔を見たら、また何か買ってあげようと思った

ほんと単純だよ、俺は



「おやすみ。また明日くるから」


杏の額にキスをして、再び窓から外に出る。

そこから

敷地を少し外れたあの屋根に乗り移って…

下に降りて…

はぁ
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