愛は惜しみなく与う⑥
ネックレス…?

やっぱり!!!
昨日、泉は来たよな!?
首元に手を当てると、昨日泉が誕生日プレゼントだと渡してくれたネックレスが付いている。

朝になって居ないし、夢やったんちゃうかなって思ってた。
どうやって入ってきたかも分からへんし

でも

ふふ

嬉しいな


「鈴様?どうかされましたか?」

「え?あぁ、大丈夫。これ可愛いやろ?」

「ええ。とてもお似合いです」

「ありがとう。ご飯、ちゃんと食べるわ」


嬉しくてさ
少し元気出たよ。
ついつい話し方を変えるのを忘れてたけど、ニコリと笑って下がっていく若いメイドさん。

そうか


やっぱり
泉はここにいる!!!

バッと部屋に戻り窓を確認する

ここは鈴の部屋
格子が外れてるのはおかしいはずやのに…
少しずらせば格子が外れた

志木か

ここにあたしがくる前に、仕込んでたってこと?

窓から身体を乗り出して、外壁をみれば、志木のお手製の縄で作った梯子がある

やば!懐かしい!
外壁と同じ色の縄で志木が昔作った梯子


志木は…あたしがここに閉じ込められるのも予想してたん?
あいつなんなん!予言者なん!?



それなら、鈴に刺されるのも把握しといてほしかったけどな

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