愛は惜しみなく与う⑥
「その方でしたら今朝から…東堂家の入り口の方で何やら揉めていましたけど…」


揉めてた?なんで!?まさか、バレた?てゆうか泉、金髪のままやったよな!
ええんか!?!?

ありがとう

そう言ってその場を走って入り口に向かう


すれ違う人たちに、鈴様??と驚いた顔をされる。

そらそうや。お嬢様、こんな家の中走らへんもんな。階段とか二段飛ばしくらいで降りてやったわ。


そして何日かぶりの外に出た


日差しが眩しい
そして何より


「あっつ」


クーラーの効いた涼しい部屋に5日くらい居たからさ?もう身体が…
怠い

そして何より、なまってそうで怖い。


こんなに動かなかったこと無い


庭をフラフラ歩いてみれば、鈴の誕生日のためか、庭の木に飾り付けをしたり、何やら皆忙しそうにしている。

数人見たことある顔のお手伝いさんもいる。


みんなに挨拶をされてペコペコしながら入り口を目指す。
なんてったってさ?
この家の敷地も車で移動したりするねん

とりあえず広いから
歩くのも時間がかかるよね
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