透明な世界で、ただひとつ。


「...Whatever has begining also has ending.」

「瑞希なんか言った?」



私は首を横に振って少し笑う。



「終わりのないものだって、あるよね?」

「もちろん。

俺が瑞希の道しるべだってこと、瑞希が俺の希望だってこと。

これに終わりはないよ?」





形あるものはいつか壊れるかもしれない。



目に見えるその姿がいつまでもあるかはわからない。





だから私は、この透明な世界のただひとつの道しるべを頼りに、私だけの世界をつくりつづける。





それに、終わりなんてないんだから。



あなたが、そばにいてくれるなら。






私はこの世界をずっと、愛していられる。







ありがとう、大好きだよ、堺。









―――透明な世界で、ただひとつ。

Fin...*.+゚
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