大嫌いなアイツ〜幼馴染は今日も私を〜
それは私の恋愛の信念とも言えるもので、絶対に譲れないもの。
だからこそ、私はアイツの、零のことが嫌い。
ーーピーンポーン
誰だろう。こんな時間に。
今日はお母さんもお父さんも帰るのか遅かったはずだけど……。
階段を駆け足だ降りて、インターホンを覗くと、笑顔で手を振る瑞樹が映っていた。
「瑞樹どうしたの?告白は?」
「してきたよ。今大丈夫?」
「うん。大丈夫だけど……」
どうしたんだろう。
告白が成功していたら、アイツと一緒に帰るものかと思っていたけれど。