大嫌いなアイツ〜幼馴染は今日も私を〜
急いで玄関に出ていたクロックスを履いてドアを開けると、そこには瑞樹と。
アイツ、零がいた。
「やっほ。清華!」
「……何で。連れてくるの」
アイツは多分、私が自分を嫌いなことを知っているはずだから、自らここに来ないだろう。
そうなると、やっぱり瑞樹が……。
瑞樹が何を考えているのか、全く分からない。
「怒らないでよ清華。私達、付き合うことになったからさ、ちゃんと報告しておきたくて。ほら、今後一緒にいることも増えそうだし」
「私は瑞樹と零が一緒にいる時は、瑞樹とは一緒にいないよ」
「そんな悲しいこと言わないでよ。私はね……」
「仲を取り持とうとしてくれてるのかもしれないけど、そういうの私は求めてないから」
「もういい。帰ろう瑞樹」