大嫌いなアイツ〜幼馴染は今日も私を〜
「ちょっと…考えさせてください」
「おう。でももし入るなら、急かす訳じゃないけど早い方がいいぞ。部員みんな一日一日成長してるからな」
「……はい」
急なことで、あまり思考が働かなかった。
俺はどうするのか。どうすればいいのか。
奏多と同じバスケ部に…俺が入る?
あの輝いた夢の舞台に立つ可能性があるかもしれない?
それは最初から諦めた俺にはおこがましいような気もする。
奏多の方を見ると、奏多は相変わらず女子に囲まれていて、ちらりと清華と瑞樹が休んでいた方を見ると、もう2人はいなかった。
取り敢えず水を飲みに行こうと洗面所に向かう。
そこには、清華がいた。