大嫌いなアイツ〜幼馴染は今日も私を〜
「もう何言ってんの。私のことそんな風に思ってないくせに」
「清華は俺の大事な妹」
「ふふ。ありがと」
「それで…どうした…?何かあったか?」
「あ、ごめん。何かあった訳じゃ。久しぶりに壱兄ちゃんと話したくなって」
壱兄ちゃんは心配そうに見つめるけれど、私が笑うと少しホッとした表情になる。
「そっか。あれから連絡来ないしさ。だからってこっちから連絡するのも、な」
「連絡してくれても全然良かったのに」
「まぁよく考えればそうだな。でも連絡来ないってことは清華が元気にしてるってことだろうから、それなら良いのかなとも思ってた」
「うん。元気だったよ」
「なら良かったよ」