大嫌いなアイツ〜幼馴染は今日も私を〜
昼休みの時間。
アイツのいる教室で、珍しく瑞樹が俺と女子達の中に入ってきて、『放課後、体育館の裏で、待ってる』と書かれた紙を渡し颯爽と去っていったものだから、周りの女子が騒ぎ、優雅な休み時間が大変だった。
周りはキャーキャー騒ぐが、俺にとってはその紙が果たし状のようにしか見えなくて、俺の心もざわついた。
「堂々としてるように見えるだけ」
「それは羨ましいな」
「それで返事は?清華は清華。私は私。どうする?信じれないって言うならキスでもしとく?」
瑞樹は口に指を当てるとにっこりと笑う。
瑞樹はその仕草がよく似合う、寧ろさまになる女だった。
「まぁ告白されたら、付き合うよ。今彼女いないし」
「やったぁ!よろしく……んっ」
俺は柔らかい唇を引き寄せて、多少の警戒心を抱きながら、俺と学校1の美女とも呼ばれている瑞樹は、彼氏彼女の関係になった。