大嫌いなアイツ〜幼馴染は今日も私を〜
「ふはっ」
急に、隣から笑い声が聞こえた。
「ふふっ。それはない。あははっ。めっちゃ白いし…白髪だし…おじいちゃん」
「はぁ?それを言うならお前も白髪のばあちゃんだろ。見えないけど」
俺は咳はおさまったもののまともに目が開けれなくて大変だというのに、何故かその言葉がツボに入ったのか清華は笑い続ける。
意味わかんないわ…こいつ。
目の痛みが引いてきて、ゆっくりとまぶたを開くと。
そこには久しぶりに見る懐かしい笑顔があった。
大きく開けた口、しわくちゃな顔。
俺は…その笑顔に不覚にも見惚れてしまう。