さくら
.✿.
隣の女の人の香水。あんまり好みじゃないし、キツすぎるなあ、なんて思いながら、小説を読む僕。
ガタンと大きく揺れてふと窓の外を見ると大きな桜の木が見えた。
今年も咲くといいな…と思いながら僕はまた小説に目を戻した。
受験勉強、部活、彼女…ついていくのに必死なんてかっこ悪いから、髪染めたり、ピアス開けたり、制服だって着崩して。クラスの一軍と言われるようなグループに属す僕。
いや、俺。一人称僕っていうキャラじゃないもんな。でも、本当の僕は自分の立ち位置を守るのに精一杯で、本が大好き。勉強も嫌いなほうじゃない。
俺が降りる駅がアナウンスされて、スクバの奥に小説を押し込む。
俺の一日が始まる。
隣の女の人の香水。あんまり好みじゃないし、キツすぎるなあ、なんて思いながら、小説を読む僕。
ガタンと大きく揺れてふと窓の外を見ると大きな桜の木が見えた。
今年も咲くといいな…と思いながら僕はまた小説に目を戻した。
受験勉強、部活、彼女…ついていくのに必死なんてかっこ悪いから、髪染めたり、ピアス開けたり、制服だって着崩して。クラスの一軍と言われるようなグループに属す僕。
いや、俺。一人称僕っていうキャラじゃないもんな。でも、本当の僕は自分の立ち位置を守るのに精一杯で、本が大好き。勉強も嫌いなほうじゃない。
俺が降りる駅がアナウンスされて、スクバの奥に小説を押し込む。
俺の一日が始まる。