クールな騎士団長は獣な本能を初夜に目覚めさせる
マリアは素直に頷いて、船室に続く扉の中に身を滑らせた。横目にそれを確認し、エンジンをかければ、モーター音と共にスクリューが回転し、動力を得て船が沖へと進み出す。
「マリアー!」
その時だ、岸上からモーター音と波音を裂くように、少女の声があがる。
「っ、カーラ!!」
直後、転がるようにマリアが船室を飛び出して来て、船縁から身を乗り出した。
「おいマリア、あまり身を乗り出しては危ない!」
操舵室から注意したが、マリアは俺の制止も耳に入らぬ様子で、岸上の少女に向かって必死に声を張る。
「ごめんなさい! あなたを裏切って、こんな形で島を出ていくことになってごめんなさい!」
「そんなのはどうでもいい! あたしたちは親友だろう!? なにがあったって、それはずっと変わらない! あたし、手紙を待ってるから!」
「っ、書くわ! 必ず手紙を送る!」
「待ってるよ! あとは、元気でいてさえくれればそれでいい! バイバイ、マリア!」
「ありがとうカ―ラ! さようなら!」
「マリアー!」
その時だ、岸上からモーター音と波音を裂くように、少女の声があがる。
「っ、カーラ!!」
直後、転がるようにマリアが船室を飛び出して来て、船縁から身を乗り出した。
「おいマリア、あまり身を乗り出しては危ない!」
操舵室から注意したが、マリアは俺の制止も耳に入らぬ様子で、岸上の少女に向かって必死に声を張る。
「ごめんなさい! あなたを裏切って、こんな形で島を出ていくことになってごめんなさい!」
「そんなのはどうでもいい! あたしたちは親友だろう!? なにがあったって、それはずっと変わらない! あたし、手紙を待ってるから!」
「っ、書くわ! 必ず手紙を送る!」
「待ってるよ! あとは、元気でいてさえくれればそれでいい! バイバイ、マリア!」
「ありがとうカ―ラ! さようなら!」