【完】じれったい恋愛~激甘同級生は私の旦那さま!

『けんちゃん、本当は何かあるんじゃない?
もし、私が何か怒らせるようなことしたなら、ちゃんと教えて!謝るから。
私、自分では気付かないうちに、嫌な思い、させてたかもしれないよね……。

でも、けんちゃんがいつもみたいに笑顔じゃないと、私も元気なくなる…。私にはちゃんと何でも話してほしいのに、悲しい…』


そう。いつも、けんちゃんが私を頼ってくれたり、何でもちゃんと話してくれているから、嬉しかったし安心してた。

なのに、今の彼はきっと何か心に抱えているのに、私に何も言ってくれない。
それが、私には寂しくて悲しい…。

私、何かしちゃった?けんちゃんは何で怒ってるのかな。

私、自分では気付かないうちに何か、彼の気に障る様なことしちゃってたのかなぁ。

それとも、私に話せないような事で何か悩んでるのかなぁ。心配だよ…。


すると、彼は重い口を開いた。


『…。陽子は何も悪くないよ。
ただ、俺が情けないだけ……。

あのさ、何か自分でもよく分からないんだけど、何かイライラしてる…』


『???』


どうしたのかな。何もないのにイライラするような人ではないことは、私はよく知っている。


『何かあった?いつから?』


『……。確か、陽子が僕を席に案内して注文を聞いて、仕事に戻った後かな』


う~ん……。あの時、何かあったかな。
思いを巡らせてみる。


『たぶん、陽子が仕事仲間と楽しそうにしゃべってるのを見てから…』


仕事仲間と?私がしゃべっていたのは田中君と同期の女の子、それに女の先輩と男の先輩。
でも、そんなに大した話もしてないと思うけど…?

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