【完】じれったい恋愛~激甘同級生は私の旦那さま!
『私が先輩としゃべってたのは、仕事の事で何番テーブルを片付けて!とかオーダーを聞いてきて!とかだったよ?
それが何か気に障った?』
『……。先輩かどうかわかんないけど、陽子が若い男と楽しそうにしゃべってるのを見た。それで…』
彼はいつかのような照れ隠しの仕草、口に腕を当てて私から目をそらす。
???
どうして照れるの?
『けんちゃん?もしかして、私が同期の田中君としゃべってた時の事を言ってる?』
『その人かはわかんないけど、何か楽しそうだった』
私は彼が、もしかして嫉妬してくれているのかと、何だか嬉しくなっていた。
『何で、笑うんだよ?俺はこんなに…』
彼は少し怒ったように言う。
『けんちゃん?もしかして、ヤキモチ焼いてくれたの?』
『えっ?う、う~ん………』
そう言って、また口に腕を当てて私から目をそらす彼。
嬉しい!けんちゃんがヤキモチ焼いてくれてる!
いつもは頼りがいがあって、2人きりの時は甘~いけど、人前じゃ甘えたりしない彼。
そんな彼が、今ヤキモチ妬いてくれてる。
そう思うと、何だか嬉しくなっちゃう。