魔法少女ルカは世界を救いたい!
そして、その四国のそれぞれの王と民を統括するのがカーター王であり、ちょうどこの大陸の中枢に位置する、帝都で国々を統治している。
ウィルは時の国の第四王子。
時を司る四人の王子の中でも、〝冬〟の番人オリオンをその身に封じ、冬の季節にこの世界の時の流れを管理する。
魔法や何らかの原因によって時空に歪みが生じれば、修復するのがウィルの仕事であり、時の城の王子の役目だ。
まだ十代の身でその重大な仕事ができるなんてすごいと思う。
ウィルは大きく伸びをすると、部屋の扉を開ける。
「そういえば、ピンク。ご馳走様」
そう言ってニヤッと意地悪そうな笑みを浮かべると、部屋から出て行った。
「ピンク……? 何のこと?」
ウィルが何のことを言っているのかわからず、不思議に思ってなんとなく自分の格好に視線を落とす。
その瞬間、羞恥でみるみる顔がほてっていくのを感じた。
何ていったって、白色のネグリジェは見事にめくれ上がり、その下の下着が露わになっている。
目覚めてから今までこの格好で話をしていたかと思うと、羞恥のあまり両手で顔を覆いたくなった。
(大体、年頃の女の子の部屋に男の子がズカズカ入って来て良いものなの……!? マナーっていうものがないのっ!? あいつには……!)