きみがため
「前に言ったの覚えてる? 高校に入ってから、小瀬川くん雰囲気変わったって。明るくてクラスのリーダー的存在だったのに、突然寡黙になって誰ともつるまなくなったって」
「……うん、覚えてる」
そのことは、ずっと気になっていた。
なにがきっかけで、桜人が変わってしまったのか。
知りたいけど、知るのもおこがましい気がしている。
「もうひとつ、変わったことがあるの。同じクラスになってすぐの頃から、小瀬川くん、よく真菜のこと見てた。今までは、女子に興味なさそうだったのに、大きな変化だよ。フラれたって子の話、たくさん聞いたし」
驚いて、思わず呆けてしまった。
クラス替え当初から、桜人が私を見てたなんて、考えられない。
「それは、気のせいだと思う。部活とか委員とか一緒にやるようになってからは違うけど……二年になってすぐの頃は、目が合うことすらなかったよ」
「……うん、覚えてる」
そのことは、ずっと気になっていた。
なにがきっかけで、桜人が変わってしまったのか。
知りたいけど、知るのもおこがましい気がしている。
「もうひとつ、変わったことがあるの。同じクラスになってすぐの頃から、小瀬川くん、よく真菜のこと見てた。今までは、女子に興味なさそうだったのに、大きな変化だよ。フラれたって子の話、たくさん聞いたし」
驚いて、思わず呆けてしまった。
クラス替え当初から、桜人が私を見てたなんて、考えられない。
「それは、気のせいだと思う。部活とか委員とか一緒にやるようになってからは違うけど……二年になってすぐの頃は、目が合うことすらなかったよ」