一生ものの恋をあなたと
本社ビルに近いそこは、会員制のバーだった。

「ここは学生時代の友達が経営してるんだ。」

「…会員制のバーって言うから、もっと暗い、大人の雰囲気のところだと思っていました。」

「ハハ!そうだな!
ここはアイツの趣味そのものなんだよ。
アメリカの50sだな。
そこら辺でツイスト踊ってるポニーテールの女の子がいそうだろ?
あ、このボールマシーンも、かなり良い状態のものを輸入したんだ。」

「…いいですね。
暗いバーより、ずっと良い。
俺、こういう雰囲気好きですよ。
これこそ、大人の遊び場って感じですよね。」

「…滅多にお世辞なんて言わないお前が言ったら、信憑性あるな。」

「ヘェ〜、それは嬉しいな。
斎が美央ちゃんと誠さん以外の人連れてくるなんて、珍しいな。」

キッチンと思われる所から出てきた男性が、
話しかけてきた。
何ていうんだった?
そのファッション…。

「BAR rockabillyのオーナー、
岩橋櫂人(いわはしかいと)です。」

あ!ロカビリーだ。

「HASEGAWAで専務秘書をやってます。
朝倉蓮です。
…宜しくお願いします。」

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