一生ものの恋をあなたと

一階では花道が出来ていた。
皆んなが
『いってらっしゃい！』
と声を掛けてくれる。

すごい！
これはエンディングにふさわしい！

そう思って私も拍手していると、櫂人くんが
私の耳に囁いた。

「愛、すぐに部屋に入って、ベッドルームに隠れててくれる？」

「はい？」

「見送りはここまででいい。
緊急事態なんだ。
とりあえず、部屋で待ってて。
誰かが来たら、こっそり話を聞いててね。」

え、何⁇
全く意味がわからない。

「早く行って！」

え〜⁇

よくわからないまま、さっき渡されたカードの部屋に行く。



◇◇



す、すごい‼︎
こんな部屋、初めて見た。
ドアを入ってからまたもう一つドアがある。
それだけでも今まで泊まったことのある部屋とは全く違うとわかる。

中に入ると、まず広大なリビング。
さらに奥に部屋がある。
ベッドルームだろうか…

ドキドキしながら奥へ進むと、そこには
キングサイズのベッドが悠々に収まる部屋があった。