一生ものの恋をあなたと
「あの日は、ゼミの壮行会って聞いてたから、
電話があるとしても、遅いと思ってたの。
なのに、意外なくらい早い時間に電話がかかってきて…。
出てみたら、女の人からだった。

その人が…
蓮は今隣で寝てる。
この人は口下手で、自分で言えないから代わりに私が電話をした、と。
少し前から付き合っている。
あなたはもう元カノなの。
この前の夏の旅行も、あなたへの最後のプレゼントだったの。
あれはあなたへの優しさ。
それが最後だと言われたから、私も許した、と。
明日から、私も一緒にイギリスへ留学する。
だから、もう金輪際電話をかけてこないで欲しい。
LINEの連絡先も全て消去して欲しい。

…そう言われたの。」

「な!なんだよ!それ…
そんなこと…信じたのか⁉︎」

「…信じたよ。
だって、隣で『マユミ…』って寝言言ってる
蓮の声が本当に聞こえたんだもの。
信じるしかないじゃない!」

…本当に兄貴の言う通りだった…

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