一生ものの恋をあなたと
いや、けど、最終的には逃げられない…。
兄達の言う通りなんだ。
愛を手にするためには、プロポーズも挨拶も
避けて通れない。

兄貴と斎さんの両方に
“承知”
と短く返信し、スマホを閉じた。

よし。
勢いだ!
言ってしまえ!

「愛!」

「は、はい?」

「俺と結婚してください!」

よし。
言ったぞ!

「…蓮⁉︎
え?え?な、なに⁇
どうして、突然…」

「逃せないから。」

「え?」

「もう絶対、離れてしまわないように
ちゃんとした確証が欲しいから。」

「…。」

「愛を朝倉愛にしたい!」

「…‼︎ 蓮…」

俺は思わず跪く。

「だから、俺と結婚してください!」

愛が驚いているのがわかる。
そりゃ、突然すぎるもんな。
より戻した途端のプロポーズだ。
しかも、こんな突然、夜中に。

……引いてる?
兄達に言われたからって、急ぎすぎたか?

「……朝倉愛に、してくれるの?」

「…あ、ああ!

そうだ。うん、良い名前だな!
愛にぴったりの名前だ。

……いいのか?」

「…はい。
朝倉愛になります。
結婚、します。
………………ずっと一緒にいたい。
もう、絶対離れないから!」

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