一生ものの恋をあなたと
そう言えば、旅行してた。
ずっと離れてたのに、不思議だった。
すっかり忘れてたよ。
…その時出来たのか…赤ちゃん。

「まぁ、雅に言わせたら、誠の執念だな。
粘り勝ちってとこだよ。
雅は紫ちゃんがやっと戻ってくるから、ホッとしたみたいだな。

愛、今度うちにも蓮くん連れて遊びにおいで。
誠達にも声をかけておくから。」

「ありがとう!  お兄ちゃん。
楽しみにしてるね!」



◇◇



午後6時半の百貨店。
正面玄関には待ち合わせの人で溢れている。

蓮はまだ来ていないみたいだな。

スマホを見てみると、尊からLINEが入っていた。

「ん?  え?  なんで知ってるの??」

そこに書いてあったのは…
『愛、結婚が決まったって本当か!?』

と。
これはきっとお兄ちゃんだな。
情報が早すぎるよ。

『お兄ちゃんから聞いたの?
そうだよー。
一昨日プロポーズされたの。』

『…マジか。
相手、誰だ?』

『68期だよ。高校組だけど。
実は高3の時、付き合ってたの。
今は斎くんの秘書さんをやってて
結婚式で再会したの。』

そこで途切れた。
蓮が来たから。


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