一生ものの恋をあなたと
「ね、見せて?」

「あ、私も!」

お義母様も葉子さんも指輪に興味津々。

「あ、これハーモニーね!
このアーム可愛い!」

やはり女性陣はよく知ってらっしゃる。

「ほう…ハーモニーって言うのかい?
その指輪。
愛ちゃんは歌が上手だからピッタリじゃないか。」

ん?
歌が上手??
どうしてそんな事をお義父様が…

「と、父さんっ!?」

「そうだなぁ。
愛ちゃん上手だもんなぁ。」

「えぇ、えぇ。
天使の歌声っていうのかしら?
ピッタリよ。ハーモニー。」

え?
お兄さんにお義母様まで??

「愛ちゃん、コイツまだ枕元に置いてるよ?
可愛い目覚まし時計。」

ぎゃっ!
うそ!
まだあったの!?

「…蓮、あれ、まだあったの?」

「当たり前だろ。
捨てるわけないじゃないか。
いつでも愛の声が聞けるんだから。」

「ちょっ…は、恥ずかしい〜!」

「ハハハ!
俺達もコイツの部屋に行くたびに聴かせてもらってたから、覚えてしまったよ。あの聖歌。
可愛いメッセージもね!」

入れた本人が、うろ覚えなのに、なんで皆さんこんなにはっきりと…。

今でも園児と毎日歌っている聖歌を入れた。

でも、メッセージの方はイマイチ覚えてない。


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