一生ものの恋をあなたと
優しいご両親。
6年もの間、目覚まし時計を捨てられない息子をじっと見守ってきたのだろう。

朝倉のお家なら、次男の結婚相手の候補はいくらでもいるはずだ。
それを急かさず、強制もせず、蓮がやりたいようにさせてくれたのだ。
感謝しかないよ。


その後、お兄さんの
“結婚式までのスケジュール”案が発表された。

うん。間違いない。
雅ちゃんそのものだ。

蓮に目を向けると、多分同じ事を考えていたのだろう。
少し遠い目をしていた。

式を大聖堂で挙げることまで、
お兄さんは調べていた。
これはお兄ちゃんから聞いたはずだ。
…いや、もしかしたら雅ちゃんかもしれない。


でも、私が1番驚いたのは…



「え!
蓮、公園の裏のマンションなの⁉︎」

「…あ、あぁ…」

歯切れの悪そうな蓮。

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