一生ものの恋をあなたと
「…それは…俺が聞いていい話か?」
「…ああ。
聞いてくれるか?」
◇
「じゃあ、蓮くんはイギリスから帰ってからその彼女とは…」
「一度だけ会いに行った。
でもな、遅かったらしい。
どうやら、彼女には新しい男が出来たみたいだった。」
「え?
…それは……ツライな。」
「蓮自身に非はない。
いや、アイツも隙を作ったり、弱かったところはあるけど…
あの時、無理矢理にでも彼女の電話番号を聞き出したら良かったのかもしれない。
それに、やっぱり出発を延期させるべきだったのかもしれない。
何が正解だったのか……後悔ばかり残ってな。
そもそも、敵が多かったのは、俺の同期のデリカシーの無さが原因だ。
それから蓮は、大学で一切友達を作らず、授業以外はマンションに篭って、デイトレーダーみたいな生活してたんだ。
人間不信だな。
こっちにも戻ってこないし。
表情もなくなってしまって…。
さすがに両親も心配して、
何度も東京に様子を見に行ってた。
もちろん俺も、出張の度にマンションに泊まったよ。
…彼女とは、そこで終わってしまったけど、アイツが忘れられないでいるのは明らかだった。
彼女からもらった、シルバーのクロスは肌身離さず着けてたし。
それに、彼女からもらった目覚まし時計も、ずっとそのまま使ってた。」
「…ああ。
聞いてくれるか?」
◇
「じゃあ、蓮くんはイギリスから帰ってからその彼女とは…」
「一度だけ会いに行った。
でもな、遅かったらしい。
どうやら、彼女には新しい男が出来たみたいだった。」
「え?
…それは……ツライな。」
「蓮自身に非はない。
いや、アイツも隙を作ったり、弱かったところはあるけど…
あの時、無理矢理にでも彼女の電話番号を聞き出したら良かったのかもしれない。
それに、やっぱり出発を延期させるべきだったのかもしれない。
何が正解だったのか……後悔ばかり残ってな。
そもそも、敵が多かったのは、俺の同期のデリカシーの無さが原因だ。
それから蓮は、大学で一切友達を作らず、授業以外はマンションに篭って、デイトレーダーみたいな生活してたんだ。
人間不信だな。
こっちにも戻ってこないし。
表情もなくなってしまって…。
さすがに両親も心配して、
何度も東京に様子を見に行ってた。
もちろん俺も、出張の度にマンションに泊まったよ。
…彼女とは、そこで終わってしまったけど、アイツが忘れられないでいるのは明らかだった。
彼女からもらった、シルバーのクロスは肌身離さず着けてたし。
それに、彼女からもらった目覚まし時計も、ずっとそのまま使ってた。」