一生ものの恋をあなたと

幸い、愛も俺を好ましく思ってくれたようで、俺達はその日から、急接近することになる。

お互い、大学が決まっていたから、放課後に余裕がある。
公園で待ち合わせし、出来る限り、2人で過ごした。

俺の口下手にも、何も文句を言わず、むしろ言葉を補ってくれる。

高校に入ってすぐの頃は、女からの誘いがうるさかった。
こちらは全く興味がないのに、女ってやつは、
勝手に段取りしてくるんだ。
特に、上級生からの誘いが酷かった。

一切無視し続けていると、夏を越す頃には、
俺がフったことになった奴らが
「朝倉はゲイだね。」
と言い出し、まことしやかに囁かれるようになった。
全く違うのだが、都合が良かったので、そのまま放置していたら、男子生徒からも異様な目で見られるようになり、男子にははっきり否定して、事なきを得た。

そういうわけで、愛は俺から積極的に話しかけた唯一の女だ。