【紙コミックス①巻11/8発売②巻12/6発売✨】鬼畜御曹司の甘く淫らな執愛

『隼さんがそこまで妹のことを想って下さっているのなら、遠慮なく、お言葉に甘えさせていただきますっ。どうか、ふつつかな妹をよろしくお願いいたします』

 さっきまでは、借金の肩代わりをすると申し出た僕の言葉に、どうしたものかと、あんなに渋っていたというのに……。

 まるで、結婚を申し込みに来た僕に妹を託すようにして、あっさりと了承してくれたものだから、こっちが拍子抜けしてしまったくらいだった。

 こうして、あれよあれよといううちに、とんとん拍子に事が運んで、あっという間に、返済期日当日を迎えていて。

 翌日には、高梨侑李と無事『雇用契約』も交わし、第二秘書として副社長である僕に付くことにもなった。

 因みに、第二秘書の件は、本当に以前から、三上室長からの推薦で決定していたことで。この『雇用契約』の件があったことから、高梨侑李には、僕の方から直接伝える手筈となっていた。

 そうして、秘書室での派手な交際宣言を経て、夜には、思いがけない侑磨さんのお膳立てにより、僕は今、自宅マンションの寝室のベッドで気持ち良さそうに眠り続けている高梨侑李の寝顔を見下ろしているのだから、驚きだ。
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