【紙コミックス①巻11/8発売②巻12/6発売✨】鬼畜御曹司の甘く淫らな執愛
どうやって仕向けたのだろうかと、気になるところがあったものの、結局細かい詳細までは話してはもらえなかった。
けれども、蔵本が鬼畜に、私に言うなと口止めされた時理由を問えば、鬼畜は、『彼女にはそういうの抜きで好きになってもらいたい』そう答えたらしい。
その後で蔵本に、
「不器用っていうか、馬鹿だよな? 言わなきゃ伝わんねーっつうの。でも、これで隼がいい加減な気持ちじゃないってこと分かっただろうし。余計なお節介かもしんねーけど、隼のことよろしく頼む」
そう言われたものの、唐突すぎて頭が追いついてなかった私は、何も返すことができずにいたのだけれど。
蔵本もそれを汲んでくれたのか、
「急に色々言われても混乱するよな? まぁ、ゆっくり考えればいい」
そういったきり何も言ってはこなかった。
そうこうしているうちに、鬼畜のマンションに到着してしまい。蔵本によって背負われた鬼畜は寝室のキングサイズのベッドまで運ばれて。
それが済むと蔵本は、意地の悪そうな表情で私のことを見据えつつ、「じゃぁ、あとはよろしく」とだけ言い残すとさっさと帰ってしまったのだった。
その間も、相当眠かったのか、一度も目を覚ますことのなかった鬼畜は、相変わらず穏やかな寝息を立てながら、幸せそうな表情を浮かべて気持ち良さそうに眠り続けている。