【紙コミックス①巻11/8発売②巻12/6発売✨】鬼畜御曹司の甘く淫らな執愛

 仰向けになっている隼の身体の上に、向かい合うようにして乗っけられ抱きしめられていて。

 あたかも私が隼のことを組み敷いているような格好になっている。

 しっかりと抱きしめられているお陰で、恐らく生理現象(と思いたい)で朝から(朝だからこそ?)元気に存在感を鼓舞しているのだろう隼の立派な昂ぶりが下腹部の辺りに触れてしまっている。

 その所為で、余計に羞恥が煽られて、益々顔に熱が集まってくるからどうしようもないのだ。

 今の今まで昨日の隼とのあれこれを思い返していただけに、顔だって、もう熱くて堪らない。

 きっと火を噴きそうなほど真っ赤になってしまっていることだろう。

 ーー意地悪な隼のことだ。昨日のことを思い返していたなんてことに気づかれたら、どんな恥ずかしい言葉でイジメられるか分かったもんじゃない。

 内心ひやひやしながら隼の出方を窺っていると、何故か私の髪にそうっと手を差し伸べてきた隼が一房だけ髪を掬うと、そこに愛おしそうに口づけてから、私の瞳を真っ直ぐにやっぱり愛しそうに眇めた瞳で見つめつつ、

「目をあけたら侑李さんが隣に居なくて、侑李さんが僕の彼女になってくれたことも全部、またいつもの夢だったのかと思っちゃったじゃないですか」

表情とは裏腹に、あたかも拗ねた子供が文句を言ってくるような口調で、そんな女子が言うような可愛いことを言ってきた。
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