【紙コミックス①巻11/8発売②巻12/6発売✨】鬼畜御曹司の甘く淫らな執愛
ーー隼の言う通り、もう、キスなんかじゃ、とてもじゃないけどおさまりそうにない。今すぐ隼が欲しい。隼が欲しくてほしくて、もうどうしようもない。
堪えがたい羞恥に襲われつつも、目の前に極上のご褒美をチラつかせるようにして、えもいわれぬ快感をほんのちょっと与えられてしまった私の身も心も、ものの見事に、一瞬で、隼に寝返ってしまっていた。
私のツンと主張してしまっている胸の尖りが自分の唾液で怪しく艶めいて揺らめいているその様を、満足げに恍惚な表情を浮かべてうっとりと見つめたままでいる隼に向けて、私は欲望に突き動かされるようにして声を放っていた。
「キスだけじゃヤダ。いっぱい触ってほしいし、隼も欲しいっ」
それなのに……。隼は、私の言動などとうにお見通しだとでもいうように、ふっとなにやら含み笑いのような怪しい微笑を浮かべると、予想外なモノが返させてしまうのだった。
「分かりました。侑李さんのお望み通りにして差し上げます。その前に、僕のお願いを聞いてくださいますか?」
隼の望み通りの言葉を返した私は、当然、すぐに聞き入れてもらえると思っていたのが、当てが外れて、まるで、ご主人様から”待て”を喰らってしまった犬にでもなった心地だ。
ーーこんな恥ずかしい格好をさせられているっていうのに、これ以上何をしろって言うんだろう? それに、もう待ちきれないっていうのに……。
そんなことを胸の内で思っていた私は、きっと隼のことを、恨めしそうな表情で見てしまっていたんだろうと思う。