【紙コミックス①巻11/8発売②巻12/6発売✨】鬼畜御曹司の甘く淫らな執愛
こんな時なのに、侑李さんに頼ってもらえることが嬉しくて堪らない、なんて。
僕は最低な人間かもしれない。
ここに来るまでは、色々不安だったし。侑李さんに何かあったらと心配で心配で仕方なかった。
同じように、あの時、僕が侑李さんのことを引き止めさえしていれば、こんなことにはならなかったのに、という後悔の念にも苛まれていて。
正直、生きた心地がしなかった。
侑李さんが僕以外の男に組み敷かれている様を目の当たりにしたときには、息が止まるかと思ったくらいだ。
腹が立って腹が立って、腸が煮えくり返って、怒りで打ち震える自分自身を自分ではどうしようもなかった。
カッと頭に血が上って、訳が分からなくなって、気づいた時には男のことをぶっ飛ばしていた。
もしもあの時、櫻井さんに声を掛けられていなかったら、そのまま殴り殺していたかもしれない。
侑李さんの首筋や胸元に付けられた紅い痕を見つけた時には、やっぱりぶっ殺してやればよかったと後悔もした。
僕がこれほどまでに侑李さんのことを好きなように、侑李さんが僕のことを好きになってくれているかは分からない。